「折形(おりがた)礼法」は、和紙を折り目正しく折り、物を心を込めて包み渡す 600年以上の歴史を持つ礼法のひとつです。
日本では、王朝国家が存在した平安時代(794-1185年または1192年)より進物を紙で包むようになり、戦乱時代の室町時代(1336-1573年)には各武家においてそれぞれ独自の折形が生まれました。紙は壇紙、奉書紙、杉原などを格式によって使い分けていました。
折形の原型は鎌倉時代(1185-1333年)に誕生し、室町時代の三代将軍、鹿苑寺(金閣)を建立した足利義満(1358-1408年、1368-1394年まで将軍)が武家独自の礼法としてこれを明確に制定しました。
「折紙(おりがた)」には流派はなく、「将軍流(武家礼法)」ただひとつのみが存在します。
折り手順、渡し方、受け取り方、置き方までが明確に決まっている日本の由緒正しい礼法のひとつです。